Tゾーンにできるのはニキビ？めんちょう？症状の重さで見分けるポイントとは？

額から鼻筋にかけて広がる顔の中心部、いわゆるTゾーンは、皮脂腺が特に活発なエリアです。
皮脂分泌が盛んなため、この部位に赤く腫れたしこりができたとき、
多くの方はまず一般的な思春期のニキビを連想するかもしれません。

しかし、外見が似ていても、その性質は大きく異なります。

一般的なニキビは、皮脂の出口が詰まり比較的浅い部分で炎症を起こす皮脂トラブルであるのに対し、
「めんちょう（面疔）」は、毛穴を通じて皮膚の奥深くに入り込んだ細菌による
感染性炎症である可能性があり、その症状の深刻さに大きな差があるのです。

浅いニキビは白や赤の小さな点で現れることが多いのに対し、めんちょうは、
腫れや痛みが非常に強く、次第に中心部に膿を伴う硬いしこりへと進行する特徴があります。
進行のスピードが速く、重症化すると皮膚組織に大きなダメージを残すリスクも高まります。

このような皮膚トラブルが顔の中心部に生じると、見た目の問題から精神的なストレスも大きくなり、
「無理に潰す」「過剰な洗顔を繰り返す」など、かえって症状を悪化させる行動に出てしまうことがあります。

肌荒れのNG行為

肌の健康を守るためには、自分の肌状態を正しく見極めることが重要です。
単なる皮脂トラブルと、より深い感染性炎症であるめんちょうを区別するには、
症状の進行スピード、痛みの強さ、しこりの硬さ、膿の有無などに注目してください。

少しでも症状が深刻だと感じた場合は、自己判断で処理せず、
速やかに専門医の診断を仰ぐことが、跡を残さず治癒させるための鍵となります。

顔の中心部に生じた肌トラブルが一見、一般的なニキビのように見えても、
その実態は必ずしも一律ではありません。

特に「しこりが大きく、痛みを伴い、数日で腫れが広がっていく」ようなケースは、
単なるニキビではなく、皮膚の奥深くにまで及ぶ重度の感染性炎症「めんちょう」が
進行している可能性を示唆しています。

一般的なニキビは、毛穴の詰まりや過剰な皮脂分泌によって生じる
比較的浅い炎症にとどまることが多いのが特徴です。

ニキビの一般的な症状

これに対し、めんちょうは毛穴を通じて侵入した細菌が深部で感染・増殖することで発症し、
症状が急速に悪化します。見た目の赤みだけでは判別が難しく、その違いを見極めることが重要です。

めんちょうの特徴として、患部を押すと強い痛みがあり、皮膚の奥に硬く広がるような
しこりを感じることが多く、患部が熱を持ったような感覚を伴うこともあります。

炎症が進行するにつれて大量の膿が溜まり、自然に破れるか、あるいは医療的な切開処置を
要する段階に進むことがあります。このような進行性の重症な症状は、通常のニキビでは起こりにくいものです。

日常生活に支障をきたすほどの痛みや、急速な悪化が見られる場合には、
めんちょうの疑いがあるため、早急に専門医の診断を仰ぐことが推奨されます。

自己判断で市販のニキビ薬を塗ったり、無理に押し出そうとしたりする行為は、
めんちょうの炎症をさらに悪化させ、重い瘢痕（はんこん）を残す原因になるため、
医療機関での適切な処置が必要不可欠です。